約束のネバーランド

個人的評価★4

プリズンブレイク系の作品。「バトルロワイヤル」系や「理不尽なゲームに巻き込まれる系」と合わせて、タイムリミットや脅威が設定されていて嫌が応にも行動しなければならないし、謎解きも必要になるため、スタート地点では非常に興味を引きやすいですが、逆に言うと魅力のない設定を作ると駄作になりやすく、作者の腕が問われるジャンルです。

そう言われれば「少年ジャンプ」では、このジャンルで駄作を出すと信頼をなくしてしまいかねないせいかこの手の作品少なかったのじゃないかと思います。万を持して登場してきたこの作品、巷の評判通りすごく面白いです!

そして、幸運なことにちょうどいいタイミングで読めました。4巻で一つの節目を越えました。ラッキー。

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同系統のマンガとしては

★★★★「辺獄のシュヴェスタ
★★★「ブラッドハーレーの馬車」
★★★「7seeds夏のA組編」
★★★「囚人リク」
☓「食糧人類」

などが浮かびます。システム面では「辺獄のシュヴェスタ」が最も近いです。

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また、「楽園と思わせておいて実は…」というニュアンスでは

★★★★★「新世界より
★★★★ 「魔法少女 まどか✩マギカ」
★★★  「無能なナナ」
★★   「結城友奈は勇者である

などの作品も該当するでしょうか。キリがないのでやめておきますが



本作品は、上記作品と比べて「敵と味方の距離が非常に近い」という特徴があります。たいていプリズンブレイクものは弱者が強者に立ち向かうゲームです。

敵が圧倒的に強者であるために、脱獄の意図知られたらその時点でGAME OVERになるのが基本であり、脱獄を目指すものは「脱獄の意図を知られていない」「メンバーや脱獄手段などの手の内を秘めている」ということを最大の武器として戦います。

もちろんあまりに戦力差が大きすぎるとか、敵が無能すぎると面白くありませんから「食糧人類」なんかは正直全然面白いと感じないのですが、やはりまずは「知られないこと」「その中で戦力を蓄えていくこと」という過程がとても大事になってくることが多いです。


しかし、このゲームの場合、2ヶ月以内に脱獄しないと、主人公たちは「出荷」されて殺される。敵側は、2ヶ月間逃さずに閉じ込め続ければ勝利という構図自体は他の作品と似ていますが、敵が脱獄を計画しているこちら側の正体を知っている。

お互いがお互いの正体や目的を理解していてその上で手の内を隠しながら殴り合いをしている。この距離感はかなり珍しいなと思います。(囚人リクも割りとバレバレですが、相手が強大過ぎるためか、距離感は遠めですよね)


「途方もなく大きいがパラメーターが固定」の存在にこちらが一方的に挑戦する、という形ではなく、人対人の頭脳戦、という感じですね。このため「行動目的」は絶対普遍のものではなく可変でありそれによって戦略や手段がめまぐるしく変わってくるし、相手の目的はわかっているようでわかっていません。 なにより、脱獄した後の世界については全くわからない。このあたりはすごく面白く出来てるなぁと。

というわけでこの作品は続きもとても楽しみです。